【レビュー①】100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection [Disc 1] (2004)

【レビュー①】100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection [Disc 1] (2004) HR/HM
【レビュー①】100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection [Disc 1] (2004)
"100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection"(2004)

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【CD購入録】”100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection”(2004)

様々な波乱も乗り越えて、今年でデビュー40周年を迎えたBON JOVI
そんな彼らがデビュー20周年を記念してリリースしたレア音源集BOXが、
“100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection”(2004)。
この次のアルバム“Have A Nice Day”(2005)でBON JOVIとの出会いを果たした身としては、
何としてもこのボックスセットはいつか現物で手に入れたい代物でした。

そんな(ほぼ)20年来の宿願がこのネット時代に突如として叶ってしまったのもあり、
せっかくならここに収録された50曲(+α)を改めて味わうことで、
その倍の40周年を迎えたBON JOVIを祝福してみよう、というコンセプトです。

今作はCD4枚+DVD1枚、そして日本盤特典のボーナスCDが付いた豪華仕様。
アルバム未収録曲ばかりとはいえ、スルーするのはあまりにも勿体ない良曲だらけです。
まずは手始めにDisc 1から。

100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection [Disc 1]
ダイスの目がディスク番号になっている仕様。

1.Why Aren’t You Dead?
2.The Radio Saved My Life Tonight
3.Taking It Back
4.Someday I’ll Be Saturday Night [Demo]
5.Miss Fourth Of July
6.Open All Night
7.These Arms Are Open All Night
8.I Get A Rush
9.Someday Just Might Be Tonight
10.Thief Of Hearts
11.Last Man Standing
12.I Just Want To Be Your Man

Disc 1はボックスセットの顔とだけあって、
ライブでも時折披露される大傑作“The Radio Saved My Life Tonight”や、
ベスト盤“Cross Road”(1994)収録の”Someday I’ll Be Saturday Night“のデモ、
さらには次作“Have A Nice Day”(2005)収録の“Last Man Standing”の原型など豪華な内容。

ちなみに“Have A Nice Day”のデラックス盤付属のライブDVDには
2004年のモントリオール公演から5曲の映像が付いてくるのですが、
収録されている5曲のうち4曲はこのDisc 1からの曲です(もう1曲は”Everyday”)。
こちらも是非ともうまいこと入手していただきたい一品。

Have a Nice Day + DVD
UK CD/DVD (NTSC/Region 0) pressing features two bonus tracks on the audio disc, 'Dirty Little Secret' and 'Unbreakable'....

1.Why Aren’t You Dead?
BON JOVIが一番ストーンズに接近した“Keep The Faith”(1992)のアウトテイク。
ちょっとひねくれたリフと、この時期らしいパーティーロック的なグルーヴが特徴。
「俺がいなきゃ死んじゃうんだったら、なんでお前死んでないんだ?」
という中々に強烈なパンチラインが飛び出す一曲。
1曲目からこのひねくれた曲で入ってくるあたり、一筋縄ではいかない……と思わされます。

2.The Radio Saved My Life Tonight

このボックスセットを語る際には絶対に外せない、キャリア屈指と言ってもいい大名曲。
これも“New Jersey”(1988)~“Keep The Faith”(1992)の時期の楽曲で、
深夜のラジオでかかった曲に救われたという、普遍的な原体験を爽やかに歌い上げたもの。
普通のバンドなら代表曲扱いでもいいところですが、
“Keep The Faith”の土臭い雰囲気には合わないと判断されたから没になったんですかね……。
ライブで披露されるときと異なり、スタジオ版ではサビで1オクターブ上がるので、
ジョンの突き抜けるような歌唱が楽しめます。

3.Taking It Back

これも前曲と同じ時期の音源。「あるべき場所に立ち返る」というコンセプトは共通していそう。
サビで爽やかに爆発する曲ですが、歌メロと歌詞が”Tokyo Road”と若干被るかな、という印象。

4.Someday I’ll Be Saturday Night [Demo]


世界中で大ヒットしたベスト盤“Cross Road”(1994)に当時の新曲として収められた、
ライブの定番にもなっている曲のデモ音源。
シリアスな日常を何とかポジティブに乗り越えていこうとする曲ですが、
このデモの段階ではメロディがまだ抑えめなのと、歌詞もダークな要素がより強め。
磨き上げていく前段階が味わえるのは面白いですね。

5.Miss Fourth Of July

美しいメロディで苦い失恋を描いた、しっとりとしたバラード。
改めて聴いたリッチーが気に入った一曲なのだそう。
“Have A Nice Day”のデラックス盤付属のライブDVDでは、
デヴィッド・ブライアン(Key.)がステージ上でアコーディオンを披露する姿が拝めます。

6.Open All Night

“Bounce”(2002)のラストに収録されたバラードとは同名異曲。
納得いく曲ができるまで同じコンセプトで沢山アイデアを出してみる、
というのは多作なジョンらしいスタイル。
サビ前の”Baby, baby~!”や中盤でいきなりスローな三連のリズムになるところが印象的。
こちらも“Have A Nice Day”のライブDVDで聴けますが、
曲名が”These Arms Are Open All Night“と誤って記載されています(正解はこっち)。
次の曲も含めた”Open All Night”シリーズでは一番好き。
かっこいいのでもっと演ってくれていいのに……。

7.These Arms Are Open All Night

ということでこちらも”Open All Night”シリーズ。
こちらは温かみのあるバラードで、曲調でいえば“Bounce”収録の完成版に近づきました。
しかし同じテーマでここまで全く色合いも歌詞も違う曲を作れてしまうのは流石!

8.I Get A Rush

ここで3分を切る爽やかでキャッチーな曲が登場!
サビも一発で覚えられるし、これもアルバムに入ってもおかしくない素晴らしい出来。
ラストの”From you~!”のシャウトは、
“Have A Nice Day”付属のライブDVDではさらにかっこいいのでファンなら必見。
まあ要はこっちのDVDも観ていただければ、ということでございます。

9.Someday Just Might Be Tonight

「いつか」っていうのは今かもしれない、だから諦めないで!と優しく励ますバラード。
バックで聴けるリッチーのスライドギターが温かみを与えてくれる一曲。

10.Thief Of Hearts

アコースティックな曲調に”Cause I am the thief of hearts~”と歌うサビ、
これはジョンのファンにはきっと堪らないはず。
ブリッジの”Hey baby~!”に盛り上がりのピークを持ってきて、
サビで少し落としてくるのが技アリ。この肩の力が抜けた感じが良いですね。

11.Last Man Standing

このボックスの収録曲の中で、唯一次作“Have A Nice Day”(2005)でリメイクされた一曲。
ツアのオープニングナンバーにもなったアルバムバージョンは激しいハードロックですが、
この初期バージョンはまさかの寂寥感あるムードのしんみりとした曲調でした。
こちらはより歌詞の「孤高」という感じが出ていますが、
アルバムバージョンでスタジアムロックに見事な変貌をさせたのは個人的には大英断。
とはいえどちらのバージョンも勿論素晴らしいので、両バージョン聴き比べて楽しみましょう。

12.I Just Want To Be Your Man

Disc 1は、アメリカのバーを思わせるような大人な雰囲気の一曲で〆。
ジョンの語り掛けるような歌唱が魅力的なのもさることながら、
ベースラインの面白さとラスト付近のデヴィッドのキーボードの味わい深さも楽しめます。

ちなみに“Thief Of Hearts”“Last Man Standing”の初出となったのは、
2003年のアトランティックシティでのアコースティックライブを収めた、
“This Left Feels Right Live”(2004)。こちらのDVDも良いので是非。

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