“プロジェクト”から”バンド”になったことが窺える、初来日記念盤
GAMMA RAY来日公演の余韻さめやらぬまま、
この間立ち寄ったユニオンにこちらのシングルがあったので買ってまいりました。
1st“Heading For Tomorrow”(1990)の勢いそのままに来日公演を行うのを記念したもの。
Who Do You Think You Are? / Gamma Ray (1990)
1.Who Do You Think You Are? 5:08
2.Heaven Can Wait [Band Version] 4:29
3.Heading For Tomorrow [Sing Along Version] 14:31
1st“Heading For Tomorrow”(1990)の欧州ツアーがラルフの喉の不調で延期された間に、
カイはセカンドギタリストにディルク・シュレヒター、ドラマーにウリ・カッシュを迎え、
GAMMA RAYの編成をより強固なものとしました。
ということで編成は以下の通り。かなり黄金期のメンバーに近づきましたね。
Ralf Scheepers (Vo)
Kai Hansen (Vo & Gt)
Dirk Schlachter (Gt)
Uwe Wessel (Ba)
Uli Kusch (Dr)
ディルクはのちに本来のパートであるベースに転向、今もGAMMA RAYを支えていますし、
(1stの”Money”で印象的なベースを弾いていたのはディルク)
ここで加入したウリ・カッシュは、2nd“Sigh No More”(1991)で叩いたのち、
今度はHELLOWEENで多くの名演を残すことになります。
全曲紹介
1.Who Do You Think You Are? 5:08
アルバム未収録の軽快なロック。カイの作詞で、作曲はメンバーの共作。
各楽器のソロがたっぷりあるのも、新生GAMMA RAYをアピールするねらいがありそう。
気取ったロックンローラーを「お前は何様のつもりなんだ?」とからかう歌詞が面白いです。
ちなみに、時期も曲調も1stと2ndの過渡期ということもあってか、
「“Heading For Tomorrow”(1990)の25周年記念盤」
「“Sigh No More”(1991)の2002年再発盤ボーナストラック」
と、両方のアルバムに収録されたことがある珍しい一曲でもあります。
2.Heaven Can Wait [Band Version] 4:29
1stの名曲を新体制でプレイしなおしたもの。
大きな違いがあるわけではないですが、より重みが加わってメタルっぽくなりましたね。
細かいところでウリ・カッシュらしい気合いの入ったドラムが聴けます。
3.Heading For Tomorrow [Sing Along Version] 14:31
1stのタイトル曲にまさかのカラオケバージョンが登場!
冒頭部などで登場するバックの分厚いコーラスはそのままに、ラルフの声だけが抜かれたもの。
重厚な演奏をたっぷりじっくり聴けるのでBGMとしてはクールですが、
果たしてこの音源でシンガロングした人はどれくらいいるのか……。
なお、1, 2曲目に関しては、EP“Heaven Can Wait”(1990)で聴くことも可能です。
こちらはLPで所持しているので、後々また個別で紹介したいところ。
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