【ライブレポート】スターダスト☆レビュー ツアー 2022~24「ブギウギ ワンダー☆レビュー」下松公演(2023/11/26)

【ライブレポート】スターダスト☆レビュー ツアー 2022~24「ブギウギ ワンダー☆レビュー」下松公演(2023/11/26) ライブレポート
【ライブレポート】スターダスト☆レビュー ツアー 2022~24「ブギウギ ワンダー☆レビュー」下松公演(2023/11/26)
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「ブギウギ ワンダー☆レビュー」下松公演(2023/11/26)

40年を超える活動期間の中で、その高い音楽性(と低い腰)、エンターテインメント性から
「日本屈指のライブバンド」との呼び声高いスターダスト☆レビュー(略称スタレビ)。
外面は一応メタラーで通している自分ですが、
実は(彼女の影響で)今年に入ってから計3回、ライブに足を運んでいたりします。
今回も彼女とその御母様と3人で参戦。この場を借りて御礼申し上げます。

現行のメンバーは
根本要(Gt, Vo)、柿沼清史(Ba, Vo)、寺田正美(Dr, Vo)、林”VOH”紀勝(Per, Vo)の4人。
ここにサポートメンバーとして添田啓二 (Key, Cho)、岡崎昌幸 (Gt, Key, Cho)
の2人が加わっていますが、扱いとしては正式メンバーとほぼ変わらず。
スターダスト☆レビュー ツアー 2022~24「ブギウギ ワンダー☆レビュー」
と題された今回のツアーは、同名の初期曲再録ミニアルバムを引っ提げ、
過去にリリースした様々な楽曲を披露して、お客さんに楽しんでもらうことをコンセプトにしたもの。
地域性をセットリストに反映させる日替わり要素や、要さんの軽妙なMCも手伝って、
初見でも楽しめるうえに、何度通っても飽きない絶妙なバランスでのライブを展開してくれています。

しかし何度観ても強烈なのはこのツアーの開催期間、
「2022~24」という驚異の数字!
つまり2023年は日本全国を股にかけたツアーに丸々費やしているわけですからね。
このロングスパンで約100公演をこなすということで、
ツアースケジュールを見ると本当に物凄いペースで日本中を飛び回っています。

さらに、今年の5月の香川公演からはそれと並行する形で、
“「ブギウギ ワンダー☆レビュー」 野外編 with んなアホなホーンズ” を開催、
ホーンセクションを従えて、本編とは全く違ったセットリストでの公演を実施!
最終日の東京・日比谷野外大音楽堂でのライブはWOWOWでも生中継されました。

実は香川公演には足を運んでいるのですが、野外の開放感とマッチしたゆったりと合唱できる曲や、
コアなファンに向けた選曲も織り交ぜられていて、これもまた素晴らしいライブでした。

さぬき市野外音楽広場テアトロン
香川公演の会場、さぬき市野外音楽広場テアトロン。まるでギリシャの風景のようで良いところでした
スタ☆レビ40周年 東西あわせて108曲 煩悩ライブ(DVD)
2022年6月に「埼玉」と「大阪」でおこなった『スタ☆レビ40周年 東西あわせて108曲 煩悩ライブ』を映像化。 収録時間は両公演合わせて、12時間に迫るという超大ボリュームな作品。 封入特典として、初回生産限定アクリルスタンドセット封入。...

(※セットリストへの言及あり)
さて、そんな長いツアーも今回の山口県・下松公演までで70%ほど消化した状態。
つまりツアーにも慣れて脂が乗りまくっている時期!かどうかは定かではないですが、
今回も絶好調のライブが観られましたので、今年からのファンですが軽くご紹介まで。

会場はスターピアくだまつ 大ホール。キャパは1,000人ほどで勿論満員御礼。
ちなみにこの会場の名前は「下松」と言う地名の由来である、
松の木に星が降ってきてお告げをくださったという推古天皇の頃の伝説からきているのだそう。
(さながらスタレビの聖地ですね!とお客さんからのメッセージが届いたことで、
メンバーも今回初めてそのいわれを知ったんだとか)

ライブは日曜ということもあってか、16時開場・17時開演というタイムテーブルでした。
早めの開始とはいえ、スタレビのライブは驚異のサービス精神で毎度3時間近くにわたるのがお約束。
この日程でさらに毎回このボリュームなので、もう本当に頭が下がります。
自分の座席は上手の4列目。
サポートギター兼キーボードの岡崎昌幸さんに激近なポジションでの鑑賞でした。

今回の1曲目は“What A Nite!”
中央に大きな階段が作られたステージで、
メンバーそれぞれにスポットライトがあたっていく演出でスタート。
皆さんのハーモニーも光る、このツアーのコンセプトにピッタリなオープニングです。
その流れを汲み、陽気な“銀座ネオン・パラダイス”“噂のアーパー・ストリート”という、
最新作となる初期曲再録盤『ブギウギ ワンダー☆レビュー』(2022)からの選曲が続きます。
“銀パラ”ではメンバーがホーン隊に扮する映像が流れたり、
“噂のアーパー・ストリート”ではパーカッションの林“VOH”紀勝さん
(喉頭がん治療で現在休養中)による軽快なダンスが映し出されたりと、
楽しい趣向が盛りだくさんのバックの映像もライブを盛り上げるのに一役買っていました。
続く“Northern Lights-輝く君に-“も完成度の高い名曲のひとつ。
清涼感あふれるシンセのイントロから心を掴まれます。グッと盛り上がるサビも大好き。

ここからはこのツアーの醍醐味、今までの楽曲を振り返っての日替わり選曲コーナー。
毎回メンバーが各自持ち寄った曲を提案するスタイルで、シングル曲・アルバム曲に分けての紹介。
ヒットシングルに恵まれていないことを強調しつつ、
「知らない曲は新曲と思え!」とみんなに唱和させる一幕もありました。
シングル曲からの選曲は以下の通り。
“もう一度抱きしめて”(柿沼さん:スターピアが開館30周年なので30年前の曲を)
“ワイン恋物語”(要さん:山口といえば獺祭!お酒がらみの曲はこれくらいしかなかった)
“Stay My Blue-君が恋しくて-“(添田さん:下松の名所・笠戸島の美しい青い海が続いてほしい!)

山口での初めてのライブはシーナ&ロケッツとZIG ZAGとの対バンだったというエピソード
(シナロケのライブではスピーカーが破れたんだとか……)や、
社長の古希を祝うパーティーで高いグレードの獺祭を出したら、普段は飲まないメンバーやスタッフまで大勢寄ってきて結局飲めずじまいだった!というエピソードが個人的には面白かったですね。
なお、饒舌に笠戸島の紹介をしていた添田さんでしたが、行ったことはないので全部想像!とのこと。
3曲ともゆったりとしたムードでしたが、曲ごとに表情が変わるので飽きずに楽しめて大満足。
要さんの歌唱とギター、そしてバンドの音の厚みをたっぷり味わえました。

シングル曲紹介が終わると今度はアルバム曲部門の紹介へ。
“星空のアリーナ”『ONE & MILLIONS』(1990)より。
(寺田さん:周南コンビナートの工場夜景は日本屈指!という理由)
“太陽の女神”『太陽のめぐみ』(2009)より。
(岡崎さん:初めてスターピアに来たのがこのアルバムのツアー)

ちなみに”星空のアリーナ”を選曲した寺田さん自身は、
特に周南コンビナートの夜景を見たことがあるわけではないとのこと。
先ほどの添田さんと同じパターンに要さんも苦笑、とはいえ演奏はノリノリ。
個人的には野外編でも披露された”太陽の女神”がここでも聴けるとは思わなかったので収穫でした!
お客さんも「ラーラララ…」のコーラスと踊りでしっかり応えていました。
そのあとはVOHさんが映像で出演し、VOHさん枠として“今夜だけきっと”を披露。
初めてのスタレビのライブだった3月の広島公演では気づけませんでしたが、
しっかりVOHさんのパーカッションやコーラスも同期音源に組み込まれていたんですね。
コンガと等身大パネルが上手側に毎回律儀に置かれるのにも愛を感じます。

再び『ブギウギ ワンダー☆レビュー』(2022)から“紅いハンカチ”が披露されたのち、
アコースティックバージョンの“木蘭の涙”で本編前半は終了。
“木蘭の涙”を披露したあとには、先日亡くなったKANさんへの思いが語られました。
要さんとはつい最近までコンスタントにラジオ番組もされていましたし、
あまりに急なことで自分もショックでした……。この日の歌には特に真に迫るものがありましたね。

休憩タイム
「絶賛休憩中!」というSNS投稿もOKな休憩タイム

ここで前半終了!ということで休憩タイム。
休憩タイムと言いつつも、メンバーの皆さんは掃けずにステージ上でMCとグッズ紹介をバンバンやってくれますし、休憩タイム中は撮影OK!というサービス精神満点な時間だったりします。
この日は「本日の一枚」としてツアー用の機材車の写真を取り上げ、ツアーで日本中を回るうえで
迅速に搬入・搬出をしてくださるスタッフさんへの感謝を述べていました。

特典アクスタの紹介
特典アクスタの紹介

また、グッズ紹介では10月に発売されたBD・DVD
『スタ☆レビ40周年 東西あわせて108曲 煩悩ライブ』の特典のアクリルスタンドを紹介。
初回限定の予定でしたが、やっぱりファンのためにと通常特典になるのだそうです。
108曲を26曲にした「濃縮バージョン」が1月に出ることもアナウンスされました。

休憩明けには恒例のアカペラコーナー。
今回はジャズのスタンダード・ナンバー“Tea For Two”と、スタレビの曲から“ジャスミン”を披露。
愛し合うふたりが将来を思い描く歌と、成熟した愛を描く歌としてのつながりも見事でした。

ライブの後半ではスタレビの持ち味のひとつでもある面白い曲もたくさん登場。
2nd『今宵はモダン・ボーイ』(1982)収録曲で、ゆるい雰囲気が持ち味の“村長さんの娘”
柿沼さんが優しい声でピンボーカルをとる、ゴキゲンな“B型を愛してください”
「煩悩ライブ」両公演のオープニングを飾った“僕らの本能”と、バラエティ豊かに楽しく進みます。
“B型を愛してください”で柿沼さんの代わりに岡崎さんがノリノリでベースを弾く姿もかっこよくて素敵でした。

そしてここで満を持して名曲“夢伝説”が登場。
そこから要さんの弾きまくるギターソロからの“AVERAGE YELLOW BAND”
実は超初期からある楽しいサンバ調の“オラが鎮守の村祭り”と、
盛り上がるナンバーがどんどん続きます。

個人的にはてっきり”Goin’ Back To 1981″が来るかと思っていたので、
“AVERAGE YELLOW BAND”が披露されたのは嬉しい誤算。自分の席からは「スワンのように〜」の箇所でせわしなく脚をバタバタさせる岡崎さんがハッキリ見えたのも収穫でした。

そして本編最後の曲は、デビュー曲の“シュガーはお年頃”
ミュージシャンズ・ミュージシャンとしての一定の評判はあっても、
大衆的な人気は得られなかったと語る要さん。(そんなことない気もしますが……)
それでもファンの皆さんのおかげで40年やってこれていて、
こうして喜んでもらえているのは嬉しいと語る姿は優しくて、どこか誇らしげでもありました。
お客さんもサビを一緒に歌い、スタレビの一糸乱れぬ見事なハーモニーに応えるという、
多幸感にあふれる時間でした。

そしてアンコールですが、今回は“ブギウギ ワンダー☆レビューのテーマ”1曲のみ。
とはいっても勿論しっかり仕掛けがあり、これはスタレビの名曲をメドレーにした、
要さん曰く「福袋」のような仕上がりの曲。
Earth, Wind & Fireの”Boogie Wonderland”のオマージュを冒頭に織り込みつつ、
10分ほどにわたる至福のメドレーでライブは幕を閉じました。
ラストにはセットリストをすべてスクリーンに映してくれるところまで、
とことんファンに優しいライブでした。

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1.What A Nite!
2.銀座ネオン・パラダイス
3.噂のアーパー・ストリート
4.Northern Lights-輝く君に-
5.もう一度抱きしめて
6.ワイン恋物語
7.Stay My Blue-君が恋しくて-
8.星空のアリーナ
9.太陽の女神
10.今夜だけきっと
11.紅いハンカチ
12.木蘭の涙~acoustic~

~休憩~
13.Tea For Two
14.ジャスミン

15.村長さんの娘
16.B型を愛してください
17.僕らの本能
18.夢伝説
19.AVERAGE YELLOW BAND
20.オラが鎮守の村祭り
21.シュガーはお年頃

~アンコール~
22.ブギウギ ワンダー☆レビューのテーマ

今年からのファンながら、個人的には3回目の参戦。
メドレーの中のそれぞれの曲にも思い入れができている自分がいることにも、
密かに嬉しくなっていました。
とにかくスタレビのライブのエンタメ性の高さには驚くばかり!
これからも息長く活動を続けてほしいですね。

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40周年記念ライブの12時間弱をギュギュっ と凝縮! 【収録内容】 1.僕らの本能 2.たそがれラプソディ 3.もっとそばに来て 4.シュガーはお年頃 5.昔話を繙くように 6.Joanna 7.セガホ 8.1%の物語 9.銀座ネオン・パラ...

さて、これは本当に余談なのですが、
スタレビの今回のツアーには、ファンの皆さんと繋がりたい!ということで、
お客さんからのメッセージやリクエストを読み上げてくれるコーナーが存在します。

今回の下松公演では、
なんと一緒に観ていた僕の彼女の御母様のメッセージを要さんに読み上げていただけました。
一緒にスタレビの大ファンになった娘をいつか送り出すことへの万感の思いを綴ってくださっていて、
自分も思わず目頭を熱くしつつ、身が引き締まる思いでした。
彼女と出会うことになったきっかけもスタレビのライブということもあり、
忘れられない公演になりました。改めて御礼申し上げます。

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