【レビュー④】100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection [Disc 4] (2004)

【レビュー④】100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection [Disc 4] (2004) HR/HM
【レビュー④】100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection [Disc 4] (2004)

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【レビュー③】100,000,000 Bon Jovi Fans Can’t Be Wrong… The Premiere Collection [Disc 3] (2004)

いよいよこのBON JOVI20周年記念ボックスセットの紹介もDisc 4まで到達しました。
インターナショナル盤と配信で聴けるのはここまでの4枚分の50曲となっています。
このDisc 4の聴きどころは何といっても名曲“Always”のデモ音源!
原曲にないラストの劇的なアレンジはとにかく素晴らしいの一言。
聴いて損なし!と言い切れます。

ちなみにDisc 2~Disc 4の前半までは40周年ドキュメンタリーを観たその日に勢いで書いてます、
それくらいには面白かったです。ジョンの言い分もリッチーの言い分もわかるので……。
剛腕マネージャーのドック・マギーが出てくる前半も強烈で、見応え十分でした。

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1.Love Ain’t Nothing But A Four Letter Word
2.Love Ain’t Nothing But A Four Letter Word (Demo)
3.River Runs Dry
4.Always (Demo)
5.Kidnap An Angel
6.Breathe (Demo)
7.Out Of Bounds
8.Letter To A Friend
9.Temptation (Demo)
10.Gotta Have A Reason
11.All I Wanna Do Is You
12.Billy
13.Nobody’s Hero / Livin’ On A Prayer (Demo)

Disc 4はご覧の13(+1)曲。
ラストの“Nobody’s Hero”が流れたあとに、
しばしの無音を挟んで“Livin’ On A Prayer”のデモバージョンが収録されています。
ボックスのトラックリストにはない隠しトラックではありますが、
配信やサブスクでも問題なく視聴可能です。

1.Love Ain’t Nothing But A Four Letter Word

家族や夫に背を向け、息苦しい家庭から今まさに飛びだそうとする女性の姿を描いた曲。
地元ニュージャージー州の憧れの大先輩、
サウスサイド・ジョニーと一緒にツアーを回っていたときに作った曲とのことで、
その影響もあってホーンセクションを加えたR&B調になっています。
サウスサイドジョニー&ジ・アズベリー・ジュークスについては、
まさに40周年ドキュメンタリーでもBON JOVIのルーツを紐解く段階で語られていましたね。

2.Love Ain’t Nothing But A Four Letter Word (Demo)

こちらはそのデモバージョンで、ジョンが1人で書いたもの。
先ほどの完成版と比べると、ホーンや女声コーラス、サビの盛り上がり方といった違いが分かりやすく、いかにして曲が磨かれていったのかを垣間見ることができます。
(ここまで作り込んだ曲でもボツにできる決断力が凄い……)

3.River Runs Dry

未発表曲で、デズモンド・チャイルドとの共作。
アコースティックでどこか土臭さのある、お得意のスタイルの一曲。
その期待通り、哀愁漂うサビメロとジョンとリッチーのパワフルなハーモニーが聴けます。

4.Always (Demo)

Disc 4の、ひいては今回のボックスセットの目玉。
言いすぎて目玉ばっかりになっている節は大いにありますが、このデモ音源は本当に素晴らしい!
細かな歌詞の違いや間奏のギターがアコースティックになっていたりという楽しみもありますが、
とにかくラスサビです。原曲をしのぐかもしれない感動がここにはあります。
この名曲でも当初はボツになりかけていたということなので、
主観と客観のズレというものについて改めて考えさせられます。

5.Kidnap An Angel

「もし天使をさらってこれたなら……」というサビが印象的な三連のリズムのバラード。
愛する人が病に冒された心情を綴った歌詞が胸を打つ一曲。

6.Breathe (Demo)

“Everyday”のCD2のカップリング曲。この中ではかなり新しい曲。
爽やかさもありながら、サビのバックでエフェクトのかかったギターが流れ続けるあたりがこの時期らしいですね。

7.Out Of Bounds

こちらは未発表曲で、ドラムは打ち込みです。
キャッチ―な曲ですが、サビ前の”Down, down, down…”のメロディは、
“Crush”(2000)収録の”Two Story Town”と全く同じ!ここから流用したのかもしれません。

8.Letter To A Friend

「君のことが本当に好きだから、愛することはできない」という熱烈な愛の歌。
ジョンの熱のこもった歌唱が聴けるので、これが未発表だったのはなかなか勿体ない……。
この歌詞にこの曲名を付けてくるところがうまいですね。

9.Temptation (Demo)

アニマルズの「朝日のあたる家」をさらに暗くしたようなキーボードリフが耳に残る曲。
リバーブをかけまくったジョンの低音ボーカルも印象的。
“It’s My Life”の英盤のカップリング曲のようです。

10.Gotta Have A Reason

未発表曲。ジョンとリッチーのハーモニーが抜群の熱いバラード。

11.All I Wanna Do Is You

「お前さえいればそれでいいんだ!」と明るく歌いあげる一曲。
シャッフルのリズムにデヴィッドのキーボードが映えていて心地よく聴けます。

12.Billy

ここで勢いのあるハードロックが登場。
リッチーの太い音と”Billy! Billy!”と連呼するサビが気持ちいい。

13.Nobody’s Hero / Livin’ On A Prayer (Demo)

ラストはデヴィッドのピアノをバックに語り掛けるように歌うバラード。
「君のためならなんだってできる、名もなきヒーロー」というのはジョンが好きそうなテーマ。

そして最後には隠しトラックとして“Livin’ On A Prayer”のデモ音源が収録されています。
特徴的な「ワウワウ」の部分は、まだトークボックスではなくエレキで演奏されています。
名曲が花開くまさにその寸前の瞬間をとらえた、どこか青臭い貴重な音源です。

改めてこの20周年ボックスの未発表曲たちを振り返ってみると、
どれだけBON JOVIがアルバム曲をじっくり悩み抜いて精査してきたか、
そのためにどれだけの曲を作り上げてきたのかが浮き彫りになってきて、
ただただ敬服の念が強くなるばかりです。

そしてこの手のアーカイブを残して掘り起こしてくれているのが、
長年連れ添っているレコーディングエンジニアのオビー・オブライエン。
King Crimsonにおけるデヴィッド・シングルトンのような存在ですね。

一連のBON JOVIデビュー40周年企画の中には、
貴重なアーカイブ満載の特設サイト“Backstage with Bon Jovi”もあります。
https://backstage.bonjovi.com
これが実現しているのも、オビー・オブライエンの生き字引的な役割があってこそ!
じっくり彼らの足跡をたどっていきたいものですね。

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