- 舞洲から万博記念公園へ会場を移した、新たなサマソニ大阪
- 11:30~ Tele(SONIC STAGE)
- 12:00~ Aqua Timez(MASSIVE STAGE)
- 12:30~ LOVEJOY(SONIC STAGE)
- 13:40~ Henry Moodie(SONIC STAGE)
- 14:30~ 新しい学校のリーダーズ(MOUNTAIN STAGE)
- 15:00~ 花冷え。(MASSIVE STAGE)
- 16:10~ Greta Van Fleet(AIR STAGE)
- 18:15~ PAS TASTA(PAVILLION)
- 19:20~ BRING ME THE HORIZON(AIR STAGE)
- おまけ:万博記念公園でサマソニに参戦してみての感想
舞洲から万博記念公園へ会場を移した、新たなサマソニ大阪
今年のサマソニ大阪は例年の舞洲ソニックパークとは違った会場での開催に。
というのは、現在舞洲では大阪万博の工事が着々と?進行中のため。
少なくとも今年と来年は舞洲は会場として使用不可の状況となったので、
吹田市の万博記念公園がサマソニ大阪の新しい舞台となりました。
2日目の様子はこちら。
Blur目当てで一日参戦した昨年の様子はこちら。
大阪のヘッドライナーは初日がBRING ME THE HORIZON、2日目がMÅNESKIN。
何かとラインナップについて取りざたされがちな最近のサマソニではありますが、
今一番熱い若手をしっかりピックアップしているのは流石だと感じました。
主にヘッドライナーの2組目当てで、今年は両日参戦です。
Day 1で観たアーティストは以下の通り。
Tele(SONIC STAGE)
Aqua Timez(MASSIVE STAGE)
LOVEJOY(SONIC STAGE)
Henry Moodie(SONIC STAGE)
新しい学校のリーダーズ(MOUNTAIN STAGE)
花冷え。(MASSIVE STAGE)
Greta Van Fleet(AIR STAGE)
PAS TASTA(PAVILLION)
BRING ME THE HORIZON(AIR STAGE)
タイムテーブルの被りや移動時間があったので、
ライブの全編を観られたアーティストばかりではないですが、
こうしてみるとかなり充実していましたね。
朝9時ごろにモノレールで会場に到着。
既にリストバンド交換所には長蛇の列ができていました。
そこから駐車場に並び続け、チケットとリストバンドを交換した頃にはもう10時。
そして物販とクロークに荷物を預けるところまでであっという間に11時でした。
ちなみに物販ではMÅNESKINのタオルとGreta Van FleetのTシャツを購入。
11:30~ Tele(SONIC STAGE)
物販ブースで合流した友達と一緒に、まずはSONIC STAGEのTeleを観に行くことに。
屋内だった今までと違い、太陽の塔の裏手の屋外ステージになったSONIC STAGE。
開放感もありましたし、フラッと観に行きやすい雰囲気になっていたのが良かったですね。
Tele自体は昨年のMASSIVEでチラ見していたのですが、
こうしてしっかり観てみるとうまいメンバーが集まっていて聴き応えがありました。
一年でさらにスケールアップしたのでは?と感じる堂々とした佇まいで好印象。
「あの太陽の塔に感謝を!」というMCも万博でのフェスならでは。
2曲目の“ロックスター”はやっぱり印象に残るいい曲だなとしみじみ。
本当はもっと観ていたかったのですがAqua Timezが気になるため泣く泣く退場。
12:00~ Aqua Timez(MASSIVE STAGE)
開催直前の出演発表でTLをざわつかせた再結成Aqua Timez。
この日のMASSIVEはORANGE RANGEにHoobastankと並んで、
心を2000年代の青春時代に戻してくれる物凄い面子になっておりました。
ステージ間の距離感がつかめないため早めに出たはずなのですが、
ここでさっそく万博記念公園の広さを実感。
MOUNTAINよりもはるか先の一番端のほうにあるこのMASSIVE、
SONICから多少急ぎ目に行っても15分~20分はかかりました……。
MASSIVEに着く直前で、いきなり1曲目“ALONES”の歌いだしが聞こえてきて大興奮。
来年にデビュー20周年を迎えるにあたって再結成した彼らですが、
ここまで当時から声が変わってないものなのかと震えましたね。
いざMASSIVEに入ると早い時間帯にもかかわらずファンがぎっしり。
バンドもヒット曲をズラリと並べたセットリストでその熱意に応えていました。
その中でも、「知っている曲があれば『ウォー!』と盛り上がってもらえれば」
というMCからの“千の夜をこえて”はもはや反則技。
完全に我々世代の心をぶち抜いてくれました。
「ステージに立つ前には不安もあったけど、
こうしてライブしてみると音楽には勝ち負けなんてないと気づけた」
という率直なMCにも好感が持てましたし、
Aqua Timezでもそういう不安は抱くものなんだと、少し勇気づけられました。
続く“決意の朝に”と“虹”は何とキー上げでの演奏!
懐かしさも残しつつ、脂の乗ったバンドとしてのエネルギーも感じさせる充実のライブでした。
Aqua Timez セットリスト
1.ALONES
2.MASK
3.千の夜をこえて
4.決意の朝に
5.虹
12:30~ LOVEJOY(SONIC STAGE)
ここからはしばらく予定はなかったため、
ひとまず中心部に戻ろうと思っていたところで飛び込んできたのが、
イギリスのLOVEJOYの元気なバンドサウンドとトランペット。
結論から言うとこれが物凄く楽しかった!
今までノーマークだったことを悔やむくらいには良かったです。
パンキッシュで元気な演奏も聴かせてくれつつ、適度にリラックスした雰囲気もあり、
時にシニカルな歌詞が出てくるのはUKっぽさを感じてグッときました。
そしてヘヴィになるところは非常にパワフル。
公式サイトでの”the only indie rock band with a double kick drum.”
という(真偽のほどは置いておいて)ユニークな文言通り、
ドラムの重量感で聴き応えを演出していましたね。
トランペットのお姉さんがサポートで出てくる曲では、
その音色で夏の昼間の心地よいムードが高まる感じがして大変良かったですし、
1曲ごとに凝ったバックの映像をしっかり用意していたのも好印象でした。
LOVEJOY セットリスト
1.Call Me What You Like
2.One Day
3.Cause for Concern
4.Scum
5.Concrete
6.Taunt
7.I’ll Look Good When I’m Sober
8.Normal People Things
9.Portrait of a Blank Slate
10.The Fall
13:40~ Henry Moodie(SONIC STAGE)
こちらもUKのアーティスト。
なんと弱冠20歳という超若手ですが、マルチな楽器を操るシンガーソングライター。
サマソニのアプリでのアーティスト紹介で、
肩書きに「インフルエンサー」とあったのに時代を感じます。
お昼にフェス飯の焼きそばを食べつつ観ていたのですが、これが大当たり!
今年1月にデビューEPを出したばかりとは思えない、
既に自分の歌をしっかり確立しているようなステージでした。
歌唱力もしっかりあって、これからビッグになっていく予感。
ソニックステージが屋外で気軽に観やすい環境になったことで得られたいい出会いでした。
14:30~ 新しい学校のリーダーズ(MOUNTAIN STAGE)
続いてはMOUNTAIN STAGEに移動し、
4月にアメリカのコーチェラで大成功を収めたのも印象的な
新しい学校のリーダーズを初めて生で観ることに。
今年のマウンテンは芝生で、横に幅の広い開放感のあるステージに。
舞洲では野球場だったのでかなり印象は違いますね。
この時間帯が特に一番暑かったのですが、
今まさに大人気のアクトということもあり客入りもかなりのものでした。
いざ観てみるとまず驚いたのが、
メインボーカルSUZUKAを筆頭とした全員の歌唱力の高さ。
ステージを広く使っての一糸乱れぬダンス、そしてパワフルな歌唱を、
かなりの暑さの中でも完璧に、笑顔で披露していたのはわかっていても衝撃的でした。
曲は最新作“AG! Calling”(2024)から厚めに披露。
セーラー服の上からきらびやかなドテラを羽織っての、
冒頭の“Toryanse”から“Omakase”への流れが特に好みでした。
大ヒットした“オトナブルー”を中間に置きつつ、
最後までハイテンションで突き進んでいくステージは、
若さの中にも横綱相撲の貫禄が感じられて頼もしかったです。
コール&レスポンスがしやすい曲も多くて非常に楽しいステージでしたし、
ラストの“青春を切り裂く波動”の疾走感あるエンディングにも痺れました。
SUZUKAが大阪出身ということもあり、
「大阪のグルーヴが一番だと思ってます!」というMCや、
「551があるとき・ないとき」のくだりがあったのは大阪ならでは。
ちょっとお得感がありました。
新しい学校のリーダーズ セットリスト
1.Toryanse
2.Omakase
3.Giri Giri
4.Pineapple Kryptonite(Yohji Igarashi remix)
5.オトナブルー
6.Arigato
7.Fly High
8.Tokyo Calling
9.Change
10.青春を切り裂く波動
15:00~ 花冷え。(MASSIVE STAGE)
新しい学校のリーダーズをフルで観た後はすぐ隣のMASSIVEにダッシュ!
こちらも国内のみならず海外での実績も数多い、
HARAJUKU COREこと花冷え。に2度目の参戦。
8月初旬にはアメリカ・ロラパルーザのメインステージでのライブを成功させたばかり!
個人的には今年の3月にSLASHのオープニングアクトとして観て以来です。
せっかくなんだから出順もう少しずらしてくれたらよかったのに……と思いつつ、
いざMASSIVEに行ってみると前方にはメタラー大集合の楽しいピットが形成されてました。
(“令和マッチング世代”~“我甘党”の間で何とか滑り込めました)
スラッシュのO.A.の際にはどこかアウェー感があったのは否めなかったわけですが、
今回は後に控えたBRING ME THE HORIZONの前哨戦とばかりに大盛り上がりでした。
(BMTH主催のNEX_FEST繋がりでもあるので、当時のTシャツも多く見られました)
リリースされたばかりの新曲“メタ盛るフォーゼ!”への反応も上々でしたし、
すっかり鉄板となった“TOUSOU”~“お先に失礼します。”のラスト2曲は圧巻!
相変わらず煽りのうまいバンドということもあって、
WODにハーコーも繰り広げられながらの心地よいカオスを堪能できました。
自分がいた下手のほうでは誰かの持ち込んだシャボン玉まで飛んでいて、
そのハッピーさと極悪なメタルコアのギャップがまさに花冷え。らしさを体現していました。
なお、極悪と言いつつ音のバランスは非常に良かったのも流石の百戦錬磨ぶり。
ライブ後に「みんな写真撮ろ!」の一声で集合写真撮影タイムがあったのも楽しかったです。
次は国内でももっと大きいステージで観てみたい!なにとぞ……!
花冷え。セットリスト
1.O・TA・KUラブリー伝説
2.今年こそギャル~初夏ver.~
3.令和マッチング世代
4.我甘党
5.メタ盛るフォーゼ!
6.TOUSOU
7.お先に失礼します。
16:10~ Greta Van Fleet(AIR STAGE)
一番端のメインステージ、OCEAN STAGE改めAIR STAGEへの大移動をどうにか敢行し、
初日の目当て、念願のGreta Van Fleetのライブを近い位置で観ることに成功!
まだ新人だった頃の2018年に「不測のスケジュールの都合」でキャンセルになって以来、
なかなか縁がなかったサマソニですが、
3rdアルバム“Starcatcher”(2023)を引っ提げてようやく帰還!
そもそも来日公演自体が中々なかったので、これは行くしかない!とチケットを取った次第。
最新作“Starcatcher”のブックレットの写真になっている、
「広大な砂漠に突き刺さる剣」がスクリーンに映し出されてバンドが登場。
強烈な西日もあってかなり暑さがこたえる時間帯でしたが、
ジョシュ(Vo.)は白、サム(Ba.)は赤、ジェイク(Gt.)は黒と、
上下で色を揃えた衣装で登場したのはインパクト抜群でしたし、ある種の風格を感じました。
まずは新譜から正統派ロックサウンドの“The Falling Sky”でスタート。
派手なサングラスをかけてかなり暑そうにしていたジョシュでしたが、
ハイトーンはしっかり決めつつ、ことあるごとにファンサもたっぷりしてくれて、
音源や映像では知っていたもののその超人ぶりには舌を巻くばかりでした。
かけていた派手なサングラスをライブ序盤で観客に投げてプレゼントしてくれていました。
ラストでは熱いブルースハープで盛り上げていたのも流石。
初期の代表曲“Safari Song”に入ると歓声のボルテージもさらに上昇。
原曲よりは少しテンポを落として、どっしりしたグルーヴで聴かせていました。
バラード“Meeting The Master”の前にはジェイクがアコギでソロを披露。
ソロ終盤ではビートルズの「ノルウェーの森」を弾いてくれる嬉しいサービスも。
透き通るようなハイトーンのボーカルワークが印象的な曲ですが、
ライブではさらに進化した超高音のホイッスルボイスで締めくくっていて圧巻でした。
舌根のあたりを震わせることでさらにビブラートをかけているように見えたのですが、
これも相当なスキルを要するはず……。
4曲目には「愛と祝福の曲」、“Heat Above”をプレイ。
何としても聴きたかったのがこの曲だったので感無量でした。
サムのオルガンの音からイントロに入る際の多幸感は格別。
ジョシュが白いバラの花を一本ずつ観客に手渡していくのも、
あふれる愛を感じさせる素敵な演出でした。
(サムがオルガンの上に置かれた聖杯のようなカップで乾杯していたのもインパクト大でしたね)
そしてデビューEPのタイトル曲にして名曲“Black Smoke Rising”でもう完全KO。
グラミー賞受賞作“From The Fires”(2017)のクロージングナンバーでもあるこの曲、
彼らの持ち味がすべて詰まっているんだなと、生で聴いて改めて実感しました。
続いての曲は最新作からのアルバム曲“The Archer”。
剣と魔法の時代の愛についての曲、というMCに続き始まったこの曲、
いざ生で聴くとその壮大な世界観に圧倒されるばかりでございました。
そしてジョシュは歌い終えると舞台袖に捌けていき、ジェイクの熱いギターソロタイムに。
ギターとオルガン、ドラムによる息の合ったアンサンブルに、
ES-335をまさかの背面弾きするという見た目の華も相まって幸せな時間でした。
そして何より強烈だったのは、この10分にわたるソロの後、
ジョシュの”See you next time!”のMCでライブが終了したこと。
ツェッペリンよろしく、ライブで5分の曲を30分に引き伸ばしてたっぷり演奏することで
初期から知られているバンドではあるのですが、
まさかフェスで10分のギターソロで〆るというのは驚き。
中々にチャレンジングだなと思いつつも、
その天上の音楽のような響きに常に圧倒されっぱなしの50分間でした。
SNSでちらほら言われているように、
メインステージにしては確かに客入りは寂しげではあったわけですが、
正直こればっかりは国内外の認知度の差だろうなというのは正直ありますね……。
BMTHやMÅNESKINと比べるとそもそものマス層への訴求・宣伝が少なかったこと、
そして一番売り出しをかけたかったであろう2018年のキャンセルが痛かったかなという印象。
しかしこの壮大な世界観と演奏は単独公演の尺と空間で一番活きてくるはずなので、
是非次は50分といわずたっぷり観られるよう、我々としては全力で応援したいところ。
なにしろアルバム3枚出しているといってもまだまだ若手のバンドですし、
「同世代」として若い世代にプッシュしていけるポテンシャルしかないわけですからね。
我々HR/HMリスナー以外にもリーチしていければまだまだ爆伸びする余地はあります。
日本はそもそもジャンルとしてのロックを受け入れる土壌がかなり強いほうですし。
と言いつつ、今回のサマソニへの出演を記念して
ようやく“From The Fires”(2017)の日本盤が出たのは嬉しかったです。
Greta Van Fleet セットリスト
1.The Falling Sky
2.Safari Song
3.Meeting The Master
4.Heat Above
5.Black Smoke Rising
6.The Archer
ちなみにサマソニ東京ではギターソロは短めに、
“Highway Tune”と“Runway Blues”も披露されていたようです。聴きたかった……。
18:15~ PAS TASTA(PAVILLION)
極上の体験ではあったもののかなりの猛暑だったGreta Van Fleetのライブも終わり、
ここで友人の提案で今回唯一の室内ステージ、PAVILLIONでPAS TASTAを観ることに。
太陽の塔の黄金の顔に見守られるDJブースが中々にドープな印象のPAVILLIONで、
6人組ユニットでの賑やかでカオスなパーティーを味わえたのは面白い体験でした。
大ネタとして配されたキマグレンの”LIFE”で夏を感じさせたかと思えば、
最後の最後で極悪アレンジの”恋人たちのクリスマス”が出てきたのには笑いました。ずるい。
19:20~ BRING ME THE HORIZON(AIR STAGE)
いよいよ初日のトリ、BRING ME THE HORIZON登場!
昨年に自らがキュレーションを行ったNEX_FESTを日本で成功させ、
待望の最新作“POST HUMAN: NeX GEn”(2024)を5月に突如リリースするなど、
勢いに乗った状態のバンドが、度々出演していたサマソニで遂にヘッドライナーへ昇格。
評判は聞いていながらも自分は今回が初見なので楽しみにしていました。
メインステージに戻ってみると登場前からかなりの賑わいぶりで、
恐らくバンド側がセレクトしていたであろう開演前BGMの豪華さも嬉しかったですね。
・Break Stuff / Limp Bizkit
・Firestarter / The Prodigy
・Chop Suey! / System Of A Down
これがサマソニのメインステージのデカいスピーカーで流れるわけなので、
文句なしにテンションも高まろうというもの。一応サマソニでSOADが聴けた貴重な瞬間。
SOADが流れ終わったあたりで両サイドのモニターに動きが。
何と初代プレステっぽい起動音に続いて”POST HUMAN”のこれまたプレステっぽいロゴ、
そして“POST HUMAN: NeX GEn”のタイトル画面がFFのプレリュードと共に登場!
このゲーム愛丸出しの演出に一気に盛り上がる観客。
と言うかここは一緒に観ていた友達と「FFやー!」とワイワイしてました。
今回のツアーは、ライブ全体をこの”POST HUMAN: NeX GEn”のゲームに見立て、
人間とAIの戦いを時にメタルギア、時にバイオハザードのような映像で描き出すという
物凄く手の込んだ一大エンターテインメントになっていました。
これを日本でできるのは当人も最高の気分だろうなと思いつつライブがスタート。
1曲目は新譜からの先行シングル“DArkSide”。
“Can’t trust myself tonight!”と叫ぶサビも印象的な、キャッチ―ながらも重量感あるスタート。
そこから“Happy Song”に移行するところもライブ巧者だなと感じました。
セットリストは全体的に新譜と“That’s The Spirit”(2015)から厚めのセレクトで、
意外にも前々作“amo”(2019)からはグラミー賞にノミネートされた“MANTRA”のみ。
しかしキレキレながら安定感ある演奏でこの日随一のかっこよさでした。
演出面で度肝を抜かれたのはなんといっても新譜からのメタルコアド真ん中の1曲Kool-Aid”。
段になっているステージ全面を巨大スクリーンにして、
バイオハザードのボス戦風の映像をバックにした演奏がクールで痺れました。
続く“Shadow Moses”は自分がBMTHに触れるきっかけにもなった名曲。
読んで字の如くメタルギアモチーフ……だったのは後になって知りました。
導入にはメタルギアソリッドの”The Best Is Yet To Come”を使用しているのも凄い。
Deftonesリスペクトのドゥーミーな新曲“liMOusIne”は、
同日別ステージで出演のAURORAをフィーチャーした曲ということもあって、
もしやコラボがあるのでは?と期待されていた一曲。
蓋を開けてみれば結局大阪ではタイテの被りもあってか実現せず。(東京では実現)
ただしライブでは世界初披露。曲の深みをじっくり味わえました。
新譜の中でもひときわ強烈な印象を残した“AmEN!”はライブでも破壊力抜群。
MVともシンクロした地獄のようなバックの映像と前方の盛り上がりは刺激的でした。
特に日本ではBABYMETALとのコラボがあるかで毎度注目を集めるイベントとなった、
バンド屈指のキラーチューン“Kingslayer”ですが、べビメタ登場はこちらも東京のみ。
しかしながらやはり盛り上がりは段違いで、シンガロングもバッチリでした。
NINTENDO64風のポリゴン数になった疑似べビメタのような3人娘が踊る映像は、
NEX_FESTの時点では無かったものだったので熱い演出でした。
続く“Antivist”はファンをステージに上げての披露。
恒例の演出だそうですがグロウルしまくりの曲なのでどうなるか……
と思っていたらファンのお兄さんが激ウマでしたね。
Oliver(Vo.)と肩を組みながら完璧に歌いこなしつつ、
ついでにWOD煽りまでやってしまう大立ち回り。
カラオケと音ゲーをミックスしたようなバックの映像も楽しい時間でした。
今回のライブの中でも特に個人的に良かったなと思ったのが新譜からの“LosT”。
ポップなサウンドに乗せて不安や悩みを包み隠さずにぶつける曲なわけですが、
スクリーンに大写しになった”Why am I this way?”というサビの歌詞を大合唱する光景が、
見事に「自分は一人じゃない」という強いメッセージ性を帯びていて、
不安を共有することで救われる一体感を味わえるものになっていました。
終盤~アンコールは普遍性にあふれた名曲連打。
“Sempiternal”(2013)以降の曲で固めたライブで、
初期のメタルコア/デスコアのイメージからはかなり離れてはいますが、
その分エンターテインメントとしての普遍性を得た巨大なバンドになっていて驚きました。
ゲーム好きではあるけどBMTHは知らない……という友達も一緒になって楽しめたのは強すぎる。
あまりに完成度の高いライブを見せつけられたのでまたすぐにでも観たくなりますね。
9月にフィジカルで発売される最新作もしっかり予約しました。
BRING ME THE HORIZON セットリスト
1.DArkSide
2.Happy Song
3.Sleepwalking
4.MANTRA
5.Teardrops
6.Kool-Aid
7.Shadow Moses
8.liMOusIne
9.AmEN!
10.Itch For The Cure (When Will We Be Free?)
11.Kingslayer
12.Antivist
13.Follow You
14.LosT
15.Can You Feel My Heart
Encore:
16.Doomed
17.Drown
18.Throne
おまけ:万博記念公園でサマソニに参戦してみての感想
結論からいくと、万博でのサマソニは快適そのもの。
その理由は、まず何といってもアクセスの良さ。
終点のコスモスクエアからシャトルバスで会場に移動していた舞洲と比べると、
モノレールに乗れてしまえばすぐに会場入りできる万博はかなり楽でしたね。
普段と違って手厚く増便されていたことも好印象でした。
あとは既存の店や自販機が充実していたことも、猛暑の会場では嬉しいポイント。
そして特筆すべきは、非常に開放感のあるステージ。
広い芝生と後方には木陰、というMOUNTAINの雰囲気は素晴らしかったですし、
今まで屋内だったSONICは、入ってすぐの太陽の塔の真裏に配置。
一番最初に目に入るステージになったことで、
偶然通りかかることでの新たな出会いが生まれやすくなっていた印象です。
一方で、唯一の屋内ステージとして、
独特の雰囲気で異彩を放ったPAVILLIONも面白かったですね。
EXPO’70パビリオン(旧鉄鋼館)を会場に、
改修工事前の初代・太陽の塔の黄金の顔が見守るステージは、
非日常を感じさせられて刺激的でした。
ただ、舞洲が圧倒的に優れていたポイントとしてはステージ間の移動の短さ。
舞洲ソニックパークでは4つのステージがギュッと集約されていて、
特にMOUNTAIN、SONIC、MASSIVEは歩いてすぐの距離にありました。
今回は広い公園内にステージが分散されていたので、
入口のSONICから端のMASSIVEまで行けば20分はかかりましたね。
来年はここを考えて行程を組んでいく必要がありそうだと感じました。
万博開催について、SNSではポジティブな意見も多くみられたので、
来年は良いところは伸ばしつつ、どのように改善されるかにも注目したいです。
ちなみに万博でもクリエイティブマンのブースは健在、恒例のミニタオルを引き換え。
そしてこちらが来日公演紹介。来年のものも徐々に解禁されてきました。
豪華な顔ぶれは見ているだけでも楽しくなりますね。
ちなみにこの中だと今のところは
IRON MAIDEN, KASABIAN, Judas Priest, Green Dayの大阪公演に参戦予定です。
遅筆ですが余裕を見つけてなんとか2日目の分も上げられたらと思います。
あと帰りの電車でSNSを見ていたら”Antivist”のお兄さんが普通にリア友だったことが判明してひっくり返ってました。天才かよ。
2日目はこちら↓
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