タワレコオンラインから7月に発売のCDが届きました。
大物のアルバムが続々と届くとテンションが上がりますね。
Starcatcher / Greta Van Fleet (2023)
2023年7月21日発売、アメリカ・ミシガン出身の若きクラシックロックバンドの3rd。
前作“The Battle At The Garden’s Gate”(2021)から2年、
順調なペースでニューアルバムが届きました。
前作が12曲1時間の大作だったのに比べ、今作は10曲43分という潔い構成。
その分薄味になったということもなく、今までの作品で見せた壮大で高尚な世界観は今作も健在。
その上で、全ての曲が5分半以内に抑えられていたり、
中盤にある珍しくアップテンポな“Runway Blues”が味変として機能していたりと、
繰り返し手に取りやすい作品になりました。
ちなみに紙ジャケはエンボス加工が施されていて、ここにも格調高い雰囲気が出ています。
The Ballad Of Darren / Blur (2023)
前作“The Magic Whip”(2015)から8年ぶりとなるBlurの新作アルバム。
こちらも2023年7月21日発売。
英国の写真家マーティン・パーの手による、カラフルなようでどこか不穏なジャケットが目印。
資本主義的享楽のシンボルとしてのプールと、その外側に厳として存在している現実の寒々しい世界のコントラストが心を揺さぶります。現代社会の歪みに対して、そこに生きる我々は否が応でも目を向けなければいけないのだ、というコンセプトをうまく伝えたものになっています。
さらにこのアルバム、本編だけでいえばなんと10曲36分!
短く聴きやすいアルバムですが、そのテーマを味わうと穏やかではいられない。
Blurの、そしてポップミュージックの妙味を感じられる仕上がりなのではないでしょうか。
8/20(日)のサマソニ大阪で彼らを観るときまでに、しっかりと聴きこんでいきたいところです。
日本盤には元々のボーナストラック2曲に加えて“Sticks And Stones”が収録されているほか、
ジャケットのバンドロゴが白色になっているという違いがあります。
The ReconstruKction Of Light / King Crimson (2019)
ダブルトリオ(6人)体制から、ダブルデュオ(4人)体制となったKing Crimsonの、
“The ConstruKction Of Light”(2000)を再構築したアルバム。
ダブルデュオ体制の時期の音源を収めた、クリムゾン40周年記念シリーズのボックスセットのひとつ
“Heaven & Earth”の目玉的なアルバムで、
本作に関してはボックス以外の形態でも発売されています。
そして2023年7月26日、本作が「SHM-CDレガシー・コレクション1980」と題した
クリムゾンの廉価版再発シリーズに加わったことで、さらにお求めやすくなりました。
ドン・ガンによる2019年版ステレオ・ミックスで、
元々はV-Drumsを使用していたパット・マステロットのドラムを、
本人が新しく叩きなおした生ドラムに差し替えているところが最大の変化です。
本作はサブスクにも無いため、完全なる初体験の状態で聴いてみると……
全然違う!!!!!!!!!
新ミックスとドラムの差し替えでここまで印象が変わるのか!という新鮮な驚きがあります。
1曲目の“ProzaKc Blues”の入りのドラムパターンからそもそもガラッと変えているため、
元の”The ConstruKction Of Light”に慣れている方ほどより新鮮な驚きを味わえること請け合い。
とはいえ元のアルバムが完全な劣化版なのかと言われるともちろんそんなわけもなく、
あのミックスやV-Drumのループも、2000年のクリムゾンの音の進化を閉じ込めている大事な構成要素なわけで。
特に“Into The Frying Pan”のような曲に関しては、
生ドラムになったことに伴いV-Drumで鳴っていた雑多な音が減ったことで、
原曲にあったいい意味での「胡散臭さ」が減退して薄味になった感覚もなくはないです。
(ただ単に自分が原曲が好きだったからというだけかもしれませんが……)
クリムゾンに魅せられた方々による議論も参考にしつつ、
これからさらに聴きこんでいけたらと思っています。
おまけ:日本盤特典
Greta Van Fleetのニューアルバムにはクリアファイル、
Blurのニューアルバムにはポストカードがそれぞれ付属。
タワーレコードさんいつもありがとうございます。
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